パンデミック中、マッサージの仕事はなくなった。でも、知り合いをマッサージすることで毎日、人体実験をすることができた。ロックダウンの3ヶ月でストレッチをするようになった。それは今までのストレッチとは違い、3次元的というか、タイムラグを考慮すると、4次元的なストレッチ。おかげで、治療は飛躍的に上がり、痛みが面白いように取れる。肩こりや首こりレベルなら、もう、面白いように取れる。
ストレッチができないくらい関節拘縮(こうしゅく)のひどい患者さん
それでも、若干、痛みや違和感が残るケースがあった。自分としてもかなりいい線いってるんだけど、ちょっとだけ何かが足りない。
そんな時に、80代の白人の男性が患者さんとしてきた。その方は、杖をつかないと歩けないくらい身体中が悪い。人差し指に親指が完全に乗るくらいの異常な外反拇趾、膝より下は病的に浮腫んでいて。関節も硬直してて関節可動域も極めて小さい。ちょっと動かしただけで、かなり痛がる。正直、これはマッサージとかのレベルじゃないなと。ストレッチもほとんどできないなってのが最初の印象だった。
山本昌の左肘が曲がらない理由
以前にブログでも書いたこちらの記事 → 山本昌の左肘が曲がらない理由
50歳まで現役を続けた山本昌投手は左肘が曲がらない。これって長年のピッチングのせいで肘が曲がらなくなったと考える人がほとんど。でも、本人はピッチングには影響がないと言っている。
つまり。理にかなった理想のフォームに影響のないところで関節拘縮が起きてる。
ならそれって怪我じゃないよね?だって、理想のフォームに影響ないんだから。
むしろ、理想のフォーム以外の部分で制限が起きてるとしたら・・・
それって、理想的で理にかなったフォームから外れることを防ぐための拘縮だと考える方が自然じゃない?
重症患者さんが教えてくれたヒント
これと同じことがさっきの患者さんでも言えるんじゃないかなって。人間は理にかなった動きというのがあって、それができたら、肩こりとか腰痛はもちろん、怪我はしにくい。でも、そこから外れて、理にかなった動きから外れるから肩こりとか腰痛を起こすわけじゃない?で、それ以上、悪い動きをしないように関節拘縮や痛みが防いでくれるわけ。
つまり、痛みも関節拘縮も全ては体を守ってくれる防衛本能なんだと。
なら、それ治さなくても良くないか??
むしろ、痛い動きは体がするなって言ってるんだから、痛くない動きを使ってストレッチすればいいんじゃないか?
って思ったわけ。
このガチガチの体でもどんなに小さくても、理にかなったストレッチをしようと。
そしたら、まあ、緩みまくった笑。特にその患者さんは右の股関節が硬くて痛みがひどかったけど、軽い股関節と足首を動かしただけでびっくりするくらい緩んだ。患者さんもあまりの改善ぶりにびっくり。
ストレッチって一番深くまで伸ばしたいじゃない?なんか「やった感」があるから。でも、本当はそうじゃなくて、ちゃんとしたポジションに入れて少し動かすだけ。
現在、肩こり、腰痛、首痛、膝痛、面白いように筋肉の緊張は取れるし、痛みも取れる。そんな当院の治療にご興味のある方はこちらまで。