元フィギュアスケーターの安藤美姫は15歳の時に女子で世界初の4回転ジャンプを成功させた。当時の身体能力は、垂直跳びなど同年代の女子学生と全く変わらなかったらしい。これは同年代のアスリートではなく、同年代の一般の女子学生の平均ということ。
4回転ジャンプの条件
物理的に4回転ジャンプをするには
1 高くジャンプする
2 ジャンプの上昇スピードを上げる
3 ジャンプの回転スピードを上げる
ことが必要とされるらしい。当時の安藤美姫はどの項目に関しても、かつて3回転半を成功させた銀メダリスト・伊藤みどりの1.2倍も優れているのだそう。
圧倒的な矛盾
ここで圧倒的な矛盾がある。それは筋力がなくてどうしてそこまでジャンプを高く、早くできるのか?ということ。確かにフィギュアスケートのジャンプにも技術的なものもあるだろうが、それでも女子中学生レベルの筋力であれだけんジャンプができるのは説明がつかない。
筋肉の3つ目の仕事
筋肉には大きく2つの仕事がある。「縮むこと」と「緩む」こと。でも、もう一つあって。それは「伸ばされること」。筋肉は伸ばされると、筋肉の中にある筋紡錘(きんぼうすい)と言われるセンサーが反応して急激に縮むことができる。
イメージ的にはゴムを伸ばして急に離すと、パンっと縮むイメージ。これを筋反射っていう。
違う物差しが必要
この筋反射を使うとものすごいスピードで筋肉を収縮できるわけで。
で、この筋反射というのは特殊な筋肉の使い方だから、握力とか背筋とかジャンプ力といった計測できる身体能力とは全く違う力なわけ。
だから一流アスリートは数字的な身体能力が低いことが多々あるわけ。
つまり、彼らの優れた能力は我々の持ってる物差しじゃ測れないわけだ。
だから世の中に溢れる数字というものを信じちゃダメなわけで。
人間の体はブラックボックスであるとわかることが、大事なんじゃないかな?
ということで、そんなことを話ながらマッサージする当院に興味のある方はこちらまで。